HundeikerおよびN.
(×24000) 図3はTriton X-100灌 流の一例である.右 の腺房の細胞からは細胞内の可溶性成分がほと んど抽出されておらず,無処理膵臓と同様であ 髄鞘が一次的に崩壊する現象が狭義の脱髄である。軸索は比較的保たれる。斑状に脱髄が認められる時は脱髄斑という。小脳は脳幹とともに重量の減少が大脳に比べて小さい、20歳代の平均脳重量に対して100歳代では大脳は20~25%減少しているのに対して小脳や脳幹は10~15%程度の減少となる。肉眼的には加齢性変化は小脳虫部で顕著である。特に小脳第一裂より上面の前葉である中心小葉や山頂で目立つ。脳浮腫などに随伴してアストロサイトの細胞質が腫脹しアメーバ状の形態を呈する段階を有するアストロサイトをアメポイドグリア、アメーバ様グリアという。歯状核は循環障害の影響を受けやすい。低酸素脳症では歯状核の脱落が認められる。小脳出血の好発部位でもある。赤核と同側の下オリーブ核、それに反対側の小脳を結んだ線をギラン・モラレの三角という。この三角の一部が梗塞や外傷で切断されると下オリーブ核に肥大が生じることがある。とくに病巣に歯状核が含まれている時に観察されることが多い。分子層の下端に大きなフラスコ型の細胞が1列並んだプルキンエ細胞層がある。その樹状突起は分子層の中で扇のように平面的に枝分かれする。その面は小脳回に対してほぼ直角である。プルキンエ細胞は虚血に対して非常に脆弱な細胞であるため、死後変化や死戦期の浮腫かどうかを区別するためにベルグマングリア(小脳のアストログリア)の増殖を確認する。死後変化や死戦期の浮腫ではプルキンエ細胞層が海綿状に離開し、プルキンエ細胞は消失しているが、アストログリアの反応はみられない。変性疾患、白質ジストロフィー、脱髄性疾患、腫瘍で小脳髄質(白質)に病変が認められる。変性疾患では、異常蛋白などの蓄積により細胞体が腫大することがある。アルツハイマー病の神経原線維変化やレヴィ小体などが細胞体内に形成されれば全体像が腫大することがある。ballooned neuronと表現されることもある。クリスタル紫によってアストロサイトの線維成分を紫色に染色する。ニッスル染色とLFB染色を併用した染色で神経病理学で最も一般的な染色法の一つである。30歳から50歳の男性に多く発生する。光顕所見では原線維性星細胞腫と原形質性細胞腫に分けられる。原線維性星細胞腫では細胞は楕円形核と好酸性細胞質をもち、多極性の突起を伸ばす腫瘍細胞がびまん性に増殖する。原形質性細胞腫は異型の弱い類円形核と狭い細胞質をもち脆弱な短突起を伸ばす腫瘍細胞からなる腫瘍である。中脳と橋被蓋の萎縮、中脳水道及び第三脳室の拡大。黒質の褪色と萎縮が高度であるが青班核の褪色は軽度。軸索変性や脱髄など個々の有髄線維の病的プロセスが検討できる。急性、亜急性の軸索変性ではミエリン球の連鎖が観察でき、脱髄と再髄鞘化過程として知られるランビィエ絞輪の染色性の低下(節性脱髄や再髄鞘化を示す所見)やランビィエ絞輪間距離のばらつきがみられる。レヴィ小体を形成する神経細胞周囲にユビキチン陽性のやや太く腫大した神経突起を観察することができることがある。タウオパチーにおいてオリゴデンドログリアの細胞質ではなく、突起部分に異常リン酸化タウが沈着し、免疫染色、ガリアス染色などで縮れた糸屑上にみえる。これを嗜銀性スレッドという。進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症で比較的多く観察されるが、両疾患における嗜銀性スレッドは形態学的に異なるものである。海馬、海馬傍回、側頭葉において嗜銀染色で棍棒状に染色される構造物が観察される。神経突起内に異常リン酸化タウが数珠状に蓄積することが明らかになっている。軸索変性後の再生線維はしばしばOnion bulbのようにみえる。中心の線維が2本以上あるいは不明瞭でとりまく成分に無髄線維を多数認める場合は再生繊維を疑う。多系統萎縮症では大脳皮質神経細胞の核内にGB染色で短い糸屑状に染色される管状構造物が確認されることがある。GB染色のみで可視化され、変性のプロセスの存在を示していると考えられている。家族性アミロイドニューロパチーでは神経内鞘の血管周囲にアミロイド沈着が認められる。骨髄腫やALアミロイドーシスでも認められる。髄鞘の成分は中枢神経と末梢神経で異なる。中枢神経のミエリンの主成分はミエリン塩基性蛋白(MBP)とプロテオリピド蛋白(PLP)であるが、末梢神経のミエリンの主成分はP0とP2である。分子層はHE染色ではエオジンに染まる細かい網目状のニューロピルと小型の籠細胞(basket cells)、星状細胞(stellate cells)からなる。プルキンエ細胞の樹状突起や顆粒細胞の軸索が鍍銀染色で確認できる。分子層では固有の疾患は知られていない。前述のプルキンエ細胞の樹状突起や顆粒細胞の軸索があるためプルキンエ細胞層や顆粒細胞層に変化が生じると分子層でアストログリアが造成することが多い。プルキンエ細胞の樹状突起が限局性に膨らみ突起が出ているように見えるカクタスが認められることもある。カクタスは代謝性疾患や発達障害で有名だが多系統萎縮症、皮質性小脳萎縮症、CJDなどで認められ疾患特異性はない。タウ遺伝子において連鎖不均衡部位があり、この部位のSNPおよび転座によってH1、H2の2つのハプロタイプに分けられている。H1ハプロタイプはPSP、CBDの危険因子と考えられている。プルキンエ細胞の樹状突起が分子層内で腫大する変化である。ヒトデ小体または樹状突起腫脹という。軸索の障害により様々な反応性の変化が起こることを軸索反応という。軸索障害後、神経細胞体へ向かう逆行性変性が起こる。その結果、神経細胞体が腫大を起こす状態を示し中心性虎斑融解を起こすことなどが典型例である。神経索が変性することである。順行性、逆行性の区別はしないことが多い。原発性脳腫瘍の11%をしめ、60〜64歳にピークがある。より低悪性度の星細胞腫から多段階発癌の結果起こる二次性膠芽腫と原発性膠芽腫がある。ほとんどが原発性膠芽腫である。細胞密度は高く、細胞は小型類円形から多角形、さらに多核巨細胞などの形態を示す。核クロマチンは豊富で核分裂がいたるところでみられる。腫瘍細胞の配列は血管周囲性偽ロゼット、壊死巣を囲む偽柵状配列、血管内皮細胞の反応性増殖や腎糸球体係蹄様構造の形成が認められる。腫瘍中心部では細胞密度が高く充実性増殖をしめし特徴的な組織構築を示さない。アルツハイマー神経原線維性変化が形成される病的な場合、その周囲に糸状の嗜銀性構造物を観察することがある。HE染色では識別ができないがGB染色で明瞭に検出できる。神経突起に異常リン酸化タウが蓄積したものである。小径線維優位の脱落、変性はアミロイドニューロパチー(特に家族性の初期)、糖尿病性ニューロパチー(多発性感覚神経優位型)、急性自律性感覚性ニューロパチー、遺伝性感覚性ニューロパチー、ファブリー病、アルコール性ニューロパチーの一部、シェーグレン症候群の一部で認められる。核小体とほぼ同じ大きさの好酸性顆粒構造物であるが臨床的意義はない。マクロファージがとりついて髄鞘をはがし貪食している像やシュワン細胞が自壊して髄鞘が壊れる、すなわち軸索周囲に髄鞘崩壊産物が認められる場合は現在進行形の活動性脱髄である。アストロサイトの突起のうち、細胞体に近い突起にリン酸化タウが異常蓄積したもので全体が房のようにみえるものである。進行性核上性麻痺の病理診断の根拠となるものである。シュワン細胞膜の細胞外側どうしが癒着不全で離開するためintraperiod lineがみられない。間隙は細胞外の部分に広がる。小径線維に多く見られる傾向がある。IgMの単クローン性蛋白血症(κ鎖が多い)でMAG抗体を有する患者に特異的である。局所的に髄鞘が過剰に取り巻き、厚さをましているものを指す。中心に軸索が残っているが軸索腫大はなくむしろ萎縮しているようにみえる。遺伝性圧脆弱性ニューロパチーで最も典型的に高頻度に認められる。その他はCMT4やIgMパラプロテインを伴うニューロパチーで認められる。オリゴデンドログリアはアストロサイトよりも脳浮腫では浮腫性変化を起こしやすい。ALSの脊髄前角細胞にスケイン様封入体よりも線維成分が密に集合したような好酸性の球状物が観察できることがある。タウオパチーでは神経細胞だけではなくグリア細胞でもタウの蓄積が認められ、診断学的な価値がある。ピック病の海馬などの神経細胞内に形成される嗜銀性の円形構造物である。HE染色では好酸性で膨化した球状物として認識される。尖性樹状突起側に存在することがおおい。ピク病の診断的な意義をもつ神経細胞内の球状構造物である。ピック球ほど明瞭ではないものの、膨化したような球状物で細胞質が大きく腫大した神経細胞をピック細胞という。海馬歯状回、海馬支脚などが好発部位でありリン酸化タウを含んでいる。進行性多巣性白質脳症や亜急性硬化性全脳炎では神経細胞以外にオリゴデンドログリアの核内にウイルス封入体が認められる。PSPの中には大脳皮質基底核変性症(CBD)様の症状、即ち左右差のある錐体外路症状(パーキンソニズムやジストニア)、皮質症状(失行、失語、皮質性感覚障害)を示す報告例も認められている。髄鞘内の浮腫や空胞化である。慢性炎症性脱髄性ニューロパチーや抗MAG抗体陽性のニューロパチーに比較的特異的とされている。髄鞘の部分的折りたたみ異常でおこる。ときほぐし像でトマキュラが認められる。遺伝性圧脆弱性ニューロパチー、CMT4B、CMT4F、CMT1A、抗MAG抗体陽性のニューロパチーで認められる。細胞質には乏しいが突起内の線維成分が豊富なアストロサイトである。グリオーシスに至る前段階と考えられている。皮質の中で最も厚く見える層が顆粒細胞層である。円形でクロマチンに富む小型の細胞核が密集しているため、HE染色標本の弱拡大像では顆粒層全体が青紫色にみえる。顆粒細胞が脱落する場合は白質側から消失することが多い。ニューロピル・スレッド(neuropil threads)はニューロピルの変化ではなく、神経細胞や樹状突起と関係した変化である。特にアルツハイマー病の灰白質で広く分布する糸屑状の構造である。その密度は認知症の程度や神経原線維変化の数に相関する。ニューロピル・スレッドは神経細胞の樹状突起に由来する。アルツハイマー病に特異的ではなく、大脳皮質基底核変性症、進行性核上性麻痺、ピック病などでも認められる。プルキンエ細胞の胞体は分子層にある籠細胞の突起によって取り囲まれている。正常ではその他の神経線維も同時に染まるためバスケットの部分はわかりにくいがプルキンエ細胞が脱落するとempty basketsという所見で確認ができる。トルペドはプルキンエ細胞の最も近位部の軸索に生じたスフェロイドであり顆粒細胞層内で認められる。プルキンエ細胞の障害を示唆する所見だが疾患特異性はない。多系統萎縮症では多数認められることがあるが遺伝性脊髄小脳変性症では遭遇することは稀である。パラフィン包埋切片である。個々の神経の観察には適さないが神経生検が特異的診断に直結する疾患では極めて有効である。アミロイドや血管炎、炎症細胞浸潤、サルコイド結節、ハンセン病におけるらい菌などの評価を行うことができる。アストロサイトの突起内の遠位部にリン酸化タウが異常蓄積したものであり全体として斑状、あるいは花冠状にみえるものである。大脳皮質基底核変性症の病理診断学的な指標となる構造物である。準特異的な所見である。後天性ニューロパチーを示唆する所見である。同じ神経束内でのばらつきの他に神経束どうしでばらつきが認められることもある。血管炎性ニューロパチー、サルコイドーシス、悪性リンパ腫などで認められる。近位部の病変で生検部位では軸索変性や軸索消失が認められるときもばらつきは出現する。加齢現象に随伴する構造物で海馬の錘体細胞層に好発する。別名は好酸性棍棒状構造物。神経細胞内、神経突起内、その周辺などで認められる。生理的加齢のみならずアルツハイマー病でも多数認められる。Nissl顆粒の融解と胞体の腫大を示す神経細胞(balloned neuron)が認められる。萎縮を呈する大脳皮質の3層および5,6層に認められる。GB染色や免疫染色では神経細胞、グリア細胞ともにタウの蓄積が認められる。診断上有用なものとしてはastrocytic plaqueがあげられる。これはアストロサイトの遠位部にタウが蓄積したものであり短い突起状の構造物が集合して1つの班を形成する。老人斑と異なりアミロイドの沈着は認められない。その他、オリゴデンドログリア胞体内のcoiled body、有髄線維内のargyrophilic thredが認められる。橋核が残る神経細胞内に比較的大きな不整形の封入体が認められることがある。抗ニューロフィラメント抗体で染色される。虎斑状に見えるニッスル小体(粗面小胞体)が崩壊する状態をクロマトライシスまたは虎斑融解という核周囲の細胞質の中心部が腫大し崩壊したニッスル小体が周辺に押しやられる状態を中心性虎斑融解という。これは軸索障害による逆行性変性の結果である。粗鬆化は主観的な術後である。滑らかで均質なニューロピルが粗いガーゼのような形態を示すときに用いられる。神経細胞の変性がそれと線維連絡のある別の神経細胞の変性を惹起することを経神経細胞変性という。非乾酪性の肉芽腫で類上皮細胞、ラングハンス巨細胞、リンパ球からなる。神経よりも筋での陽性率の方が高い。肉芽腫のみならばサルコイドーシスのほかハンセン病、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症、多発血管炎性肉芽腫症などでも認められる。50歳〜60歳の男性に多い。グレードIIの星細胞腫とくらべて細胞密度の増加、核異型、核細胞分裂像が顕著になっていることが特徴となる。電子顕微鏡所見であるがwidely spaced myelinは抗MAG抗体陽性のニューロパチー、Uncompacted myelin lamellaはPOEMS症候群で認められる。アストロサイトの突起内に形成されるHE染色で好酸性の棍棒状の硝子様構造物である。陳旧化したグリオーシスやグリオーマなどで非特異的に認められるが。アレキサンダー病では脳全体で認められ診断的価値がある。高齢者やアルツハイマー病などの海馬錐体細胞層の神経細胞体に好塩基性顆粒状構造物を含んだ小空胞が認められることがある。1つの細胞が他の細胞に嵌入する現象であり、脳ではアストロサイトがオリゴデンドログリアを細胞質に含む所見が観察される。発生期の神経管の内側から放射状に辺縁帯に突起を伸ばしているアストロサイトであり、神経細胞の放射状移動のガイド役になる細胞である。海綿状態(status spongiosus)とは中枢神経系の様々な場所に重篤な急性崩壊で起こるもので、神経細胞、グリアの障害によって生じる間隙と小孔である。光学顕微鏡でしばしば遭遇する皮質の海綿状態は大脳皮質の表層部(第Ⅱ層を中心として第Ⅰ層から第Ⅲ層の最上部)のニューロピルにできる細かい中空な孔の集合である。神経細胞の脱落の跡や神経細胞周囲腔(解剖学的には存在しない)あるいは毛細血管周囲なども海綿状態という言葉の中に含まれている場合もある。原因として様々な原因による脳浮腫、代謝性脳症、虚血性障害、神経変性疾患などがあげられる。特にクロイツフェルト・ヤコブ病、レビー小体型認知症の内嗅領皮質、ピック病、認知症を伴うALS、大脳皮質基底核変性症などで認められる。タウ蛋白の異常を伴う神経変性疾患ではオリゴデンドログリア内にも蓄積が認められ、免疫染色やガリアス染色で可視化される。血管炎や悪性リンパ腫、抗MAG抗体ニューロパチーなどで用いられる。アストロサイトの細胞体から伸びる突起にリン酸化タウが蓄積したもの。タウオパチーで非特異的に認められる。髄鞘が脱落するのではなく、髄鞘が十分形成されない場合、髄鞘形成不全という。白質ジストロフィーなどで認められる。痴呆症状を伴うALSでは海馬歯状回顆粒細胞、側頭葉皮質の神経細胞にユビキチン陽性の神経細胞内の封入体が出現する。HE染色、嗜銀染色などルーチンの染色では検出困難であり抗ユビキチン抗体で陽性を示す。変性疾患の発生機序の一つの仮説に異常な立体構造をとった、あるいは異常に凝集した蛋白が細胞に毒性に作用し、ライソゾームやユビキチン・プレテアソーム系によって排除されないというものがある。この仮説に基づき、特異的封入体によって病気を分類することがある。ALSの脊髄前角、脳幹の運動神経細胞に時に認められるレヴィ小体に類似する円形で淡い硝子様封入体をレヴィ小体様硝子様封入体という。高度にユビキチン化しており抗ユビキチン抗体で陽性を示す。プルキンエ細胞の脱落を示す所見である。プルキンエ細胞が消失すると篭細胞の軸索だけが空っぽのバスケットのように見える。歩行や書字、発語のときのすくみを主症状として、筋強剛や振戦がみとめられずL-DOPAに対する反応性がないもの。すくみが他の神経症候より長時間先行し罹患期間は平均13年と長い。何らかの原因による組織障害でアストロサイトが増生している状態である。ノルマルヘキサンなどの中毒性ニューロパチーで認められる。軸索輸送障害で認められる。軸索を取り巻く構造が1〜2層程度のものである。CMT1BやCIDP、MMN、IgMパラプロテインを伴うニューロパチー、糖尿病性ニューロパチー、Krabbe病などで認められる。軸索腫大(スフェロイド)の1つの特殊なタイプである。軸索の遠位末端部の腫大を特徴とする。延髄ゴル核では加齢性変化や抗てんかん薬の長期服用の副作用でも出現する。この軸索障害は、ある一群のニューロパチーに特徴的で、初めは軸索の最も遠位が障害され、ついで徐々により近位が変性する。ほぼ左右対称で亜急性もしくは慢性の変性を伴う。最も長く、大きい線維が初めに侵される。これを長さ依存性の脆弱性といい、多くの軸索性ニューロパチーで手袋靴下型で症状が出現する根拠となっている。脱髄型ニューロパチーでは長さ依存性の脆弱性は認められず、大腿部から症状が発現することもある。遠位部ほど神経細胞から栄養が届きにくいこと、あるいは神経毒素は軸索全般に作用するがそれに対する防御因子は遠位部ほど供給が少ないなどが機序として考えられている。病理学的所見は軸索の萌芽を含めた再生の証拠を伴う有髄線維の減少が特徴的である。後索の変性はこの機序では脊髄の上端から始まり末梢神経伝導速度検査では末期まで正常となることもある。狂犬病ウイルスによる好酸性の細胞質内小封入体をネグリ小体という。ウイルス性感染症では神経細胞内や各内に封入体が認められることが多い。まずは標本にアーチファクトの混入がないか確認する。次に神経束が何本あるのか確認する。2〜3本の場合は腓腹神経の分枝であり動脈も含まれていないことが多く、評価が不十分になる。有髄線維密度が保たれているか確認する。減っていたら何らかの軸索障害を意味する。大径線維、小径線維のそれぞれに選択性があるか確認する。異常所見の分布が均一か、局所的か評価する。局所的な場合は後天性疾患、特に虚血性、免疫性、感染性を示唆する。脱髄所見があるのか確認する。CIDPの診断支持基準ではときほぐし像で12%以上である。次に活動性の評価をする。ovoidや髄鞘の分解過程がないか確認する。これらは疾患の緊急度を示す。最後に特異的所見がないか確認する。早期からの易転倒性、垂直性核上性眼球運動障害を示す典型的PSP。限局性皮質異形成や結節性硬化症の皮質結節部など細胞成分に異型が認められる疾患では神経細胞が腫大することがある。組織反応として線維性アストロサイトの突起が進展し、障害された組織を埋め尽くす修復、瘢痕化の状態をグリオーシスという。組織障害が慢性的に進行した場合はアストロサイトの線維性分が既存の神経線維の走行を模倣しながらグリオーシスを形成しイソモルフィックグリオーシスという。比較的急激な組織破壊の場合は既存の神経線維の走行を模倣せずにアニソモルフィックグリオーシスという。軸索の障害に惹起されて起こる細胞体へ向かう変性を逆行性変性という。ダイイングバック現象(dying back phenomen)ともいう。軸索障害の終末像は軸索の萎縮と消失である。軸索の脱落に伴い髄鞘が崩壊することも多く、その場合は破壊性分を貪食するマクロファージ、脂肪顆粒細胞が出現する。プルキンエ細胞の細胞体あるいは樹状突起の表面から外側に向かって突起がでているように見えるものをカクタスという。globose型アルツハイマー神経線維変化(NFT)の出現を伴う神経細胞の脱落とグリオーシスを基底核、視床、脳幹部に認め、淡蒼球、視床下核、黒質に最も強い。GB染色(ガリアスプラーク染色)や免疫染色ではNFTは神経細胞脱落の強い領域を超えて大脳から脊髄まで広い範囲で観察される。タウの蓄積したグリア細胞の封入体(glial fibrillary tangles:GFT)が出現するのはCBDとの共通点である。GFTにはオリゴデンドログリア胞体内のcoiled body、アストロサイトに形成されるtuft-shaped astrocyte、有髄線維内のargyrophilic thredから成りtuft-shaped astrocyteはPSPの病理診断指標の一つである。tuft-shaped astrocyteは側枝を有さない細い突起が中心部から放射状に配列する形態を示すものであり、PSPでは中心前回を主体に前頭葉、頭頂葉に分布する他、基底核や脳幹に認められる。原則としてはPSPはtuft-shaped astrocyteを、CBDはastrocytic plaqueを示し病理学的には通常は両者の合併は見られない。しかし両者の共存例の少数報告例は存在する。少なくとも3つの脳葉にわたる連続性の広範な浸潤を示し、テント下や時に脊髄にまでおよぶグリア系腫瘍である。長楕円形の核と狭い細胞質を持つ紡錐形細胞が既存の繊維構造に沿って浸潤性に増殖する。神経内鞘の浮腫は細胞成分がなく、トルイジンブルーで薄く染色される。神経周膜下に限局するものは病的意義はとぼしいが、内鞘の内部に広範囲に見られる場合は意義がある。POEMS症候群や多層性のonion bulbが認められる疾患CMT3、CIDP、Krabbe病などでよく認められる。体位はうつ伏せ、あるいは手術肢側を上にした斜め45°仰臥位または側臥位で手術肢を膝で90°屈曲した形のいずれかで行う。腓腹神経生検でも高位の生検法を用いれば短腓骨筋の採取も可能である。腓腹神経神経生検、高位腓腹神経生検、浅腓骨神経生検などの方法が知られている。組織障害に反応し、アストロサイトの中間系フィラメントが増生し、細胞質が腫れた状態のアストロサイトを指している。比較的急性期のアストロサイトの反応性変化である。核縁が厚く、明るい核と好酸性の豊富な細胞質をもつアストロサイトである。クロイツフェルト・ヤコブ病や進行性多巣性白質脳症では非常に大きな肥胖性アストロサイトが認められるが、どのような組織障害でも観察できる。神経細胞だけではなくアストロサイトの特記ないにもアミロイド小体、類でんぷん小体は蓄積する。加齢性の変化で疾患特異性はない。若年者、特に幼児の小脳に発生することが多い良性腫瘍である。毛様の細長い突起を伸ばす腫瘍細胞が充実性の領域と浮腫を伴う海綿状の領域をつくる。充実性の領域にはエオジン好性のRosenthal fiberが認められる。また腓腹神経では加齢性変化も知られている。加齢にともない結合組織が増えて神経内鞘の面積が増加し、実数は減っていないのに密度が低下する。大径有髄線維が高齢になると減少する。70歳代は30歳代の70%に低下するといった報告や80歳代は20歳代の54%程度といった報告もある。また加齢に伴い神経周膜基底膜が肥厚し、内鞘血管のヒアリン化が目立つ傾向がある。神経病理学軸索腫大のことだが蓄積物という点ではニューロフィラメント蓄積と捉えることができる。1神経束に内鞘に2〜3個程度のリンパ球は病的ではないと考えられる。血管周囲を取り巻く多数のリンパ球浸潤はCIDPを示唆する。これをperivascular cuffingという。代謝性疾患では異常代謝産物が細胞体に蓄積されることにより腫大性変化をきたす。有髄線維が脱髄と再髄鞘化を繰り返す過程でシュワン細胞が有髄線維を幾層にも玉ねぎ状にとりまいたものである。玉ねぎ状の取り巻きは通常4〜5層である。無髄線維や線維芽細胞を含むこともある。中心には髄鞘の薄い有髄線維があることも多いが軸索が残っていないこともある。CMT1A、CMT3、CIDPで認められる。髄鞘が多数の小胞に分解される。剖検例で多く固定時のアーチファクトの可能性もあるが、糖尿病性ニューロパチーや薬物中毒などで多く認められる。神経突起、軸索腫大病変の総称である。軸索の近位部から最遠位部まで形成される可能性がある。HE染色では好酸性に染色されるが、ボジアン染色など嗜銀染色では一層明瞭に可視化される。ニューロフィラメントが蓄積すると考えられる。KB染色、LFB染色も用いて有髄線維のスフェロイドか無髄線維のスフェロイドかを判定する。軸索遠位部終末に形成された場合は終末ボタンといい、頭部外傷で障害部位に軸索腫大が認められた場合は軸索退縮球、軸索ジストロフィーでおこれば異栄養性軸索と呼ばれる。大脳白質の異所性神経細胞や血管周囲にオリゴデンドログリアのサテライトーシスが顕著な場合は微小形成不全の所見と考えられている。腓腹神経の検体では正常では有髄線維、無髄線維、シュワン細胞、結合組織が認められる。有髄線維の大部分は感覚線維であり、長径分布は大径(直径7〜12μm)、小径(長径1〜4μm)の2峰性であり、密度は6000〜10000/mm2の間にある。腓腹神経では大径線維が35〜45%を占め、小径線維が55〜65%を占める。無髄線維は感覚線維と交感神経節後線維で割合は7対3である。1峰性の分布(長径0.1〜2.0μm)をとり密度はほぼ20000〜40000/mm2である。軸索変性後はsproutsが多数無髄線維として認められるため線維密度が増加する。無髄線維は有髄線維の約4倍存在する。髄鞘はG-ratioで評価される。G-ratioは神経全体の直径に対する軸索の直径であり0.6〜0.7くらいで良好な神経伝導がえられるとされている。しばしば神経周膜下に線維芽細胞や基底膜の残骸やコラーゲン繊維などを含むルノーボディが認められるが病的異議は乏しいとされている。加齢に伴う単純萎縮が知られる。またあ急激な虚血では細胞質全体が好酸性(HE染色で赤色)となり萎縮し、虚血性変化あるいは低酸素性変化という。変性萎縮した神経細胞に石灰や鉄が沈着しミネラリゼーションという変化を起こすことがある。類でんぷん小体はアストロサイトの突起内に形成されるが、軸索内に形成されることもある。軸索変性は次に示す3つのタイプが知られている。どのタイプでも変性の過程が運動軸索に影響すると最終的には筋肉の脱神経をきたす。
線維束が加わりターミナルウェップを形成し ている.
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