ショスタコーヴィチ:弦楽 四重奏 傑作


その新世代が精魂込めて仕上げた、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲全集。新譜を見てワクワクするなんて、久しくなかっただけに、期待いっぱいに買ってしまいました。 聴いてみて、しかしまあよくもここまで、と呆れるほどの凄いテクニックに圧倒されます。ダイナミック・レンジが広� ショスタコーヴィチは15曲の弦楽四重奏曲を書いていますが、比較的ポピュラーな第8番や晩年の深遠なる傑作とされる第11~15番の間に書かれた第10番は、わりと影が薄いように思います。 (1272)あらゆる音楽作品の中で最高傑作とされるベートーヴェンのイ短調弦楽四重奏曲、心して聴く 初めに : かつて、無類のクラッシック音楽好きだった、政治思想史学者、丸山真男の葬儀の時は、J..Sバッハの無伴奏ヴァイオリンパルティータから、シャコンヌが演奏されたという。 そうした観点を踏まえた上でショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲と向き合ったとき、それは「純粋芸術」として昇華される音楽というより、もっと生々しい世界の諸相と関わっているものとして認識され、 …

弦楽四重奏曲はなんと15曲もある。 交響曲も15曲もつくったが、ショスタコーヴィチにとって弦楽四重奏曲は「心の呟き」のようなものでもあった。つまり、交響曲が表向きの顔だとすると、弦楽四重奏曲は内面的な存在だ。 ショスタコーヴィチは15曲の弦楽四重奏曲を書いていますが、比較的ポピュラーな第8番や晩年の深遠なる傑作とされる第11~15番の間に書かれた第10番は、わりと影が薄いように思います。しかし私はこの曲もまた、ショスタコーヴィチならではの鮮烈な表現に満ちた傑作だと思います。 少しの投資で贅沢なひとときを最近、とあるCD店の告知を見て、思わず「おぉ」と唸ってしまいました。往年の名クワルテット、ボロディン四重奏団による、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲全集の新譜が出ているではありませんか!ボロディン四重奏団と言えば、旧ソ連において1945年に結成され、初代ヴィオラ奏者には何と名指揮者ルドルフ・バルシャイが在籍していたほどの名門。その後、何度もメンバーチェンジし、現在ではルーベン・アハロニアン(第1ヴァイオリン)、セルゲイ・ロモフスキー(第2ヴァイオリン)、イーゴリ・ナイディン(ヴィオラ)、ウラディーミル・バルシン(チェロ)という旧ソ連の重苦しさなど微塵も感じさせない奏者たちに、脈々と継承されています。その新世代が精魂込めて仕上げた、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲全集。新譜を見てワクワクするなんて、久しくなかっただけに、期待いっぱいに買ってしまいました。聴いてみて、しかしまあよくもここまで、と呆れるほどの凄いテクニックに圧倒されます。ダイナミック・レンジが広く、諧謔的で複雑なリズムの難所も楽々乗り越え、熱いメッセージ性を感じさせる息遣いが大変素晴らしい、と感心しました。ただし過去の、すなわち彼らの先輩のボロディン四重奏団が聴かせた、あのどんよりと重苦しい凄絶な雰囲気は、ここでは希薄になっています。当たり前です。現代の奏者がそんな演奏をする必要はないのですから。正直申しますと、私は彼らの途方もなく精確な技術力に感心しながら、一方でやや物足りなさを感じてしまったのも事実です。冷戦時代のあの寒々しい、張り詰めた空気がビシビシと伝わるようなショスタコーヴィチが聴きたい。そんなこんなで取り出したのが、このディスクです。これは、まだソ連がバリバリで存在していた頃。しかも東西冷戦の危機的な状況がピークの、1960年代に収録された録音です。13番までしかないのは、メンバーが途中で西側に亡命してしまったため、と伝わっているので、時代を感じさせます。最新録音と違うのは、やはり雰囲気。ショスタコーヴィチの全人民の苦悩を背負い、のたうち回るような様子が浮かんできそうな演奏です。最近のリスナーには、やや偏った解釈に基づく、古いタイプの演奏に聴こえるかもしれませんが、私個人はこの感じがたまりません。それにしても、第2次世界大戦が終わった20世紀中盤に、このようなベートーヴェン以来の弦楽四重奏曲の金字塔のような作品群が生まれたことには驚きを禁じ得ません。曲は全部で15曲。楽聖には1曲足らず、しかし彼の交響曲とは同数になりますから、これはライフ・ワークというべきジャンルでしょう。しかも、彼が第1四重奏曲を書き上げたのは1938年。32歳の時と言いますから、ブラームスが大変な苦悩の末に第1交響曲を生み出したのと同様、相当な覚悟と準備を持って臨んだことが窺えます。初期の曲は、例えば2番など、普段の彼から想像もつかないような優美な旋律に溢れていて驚かされます。同時代のバルトークやベルクの室内楽に比べれば、はるかに聴きやすいと言えます。それが5番ともなると、彼の諧謔的で激しい表現が前面に出てきますから、この時期になってようやく、弦楽四重奏の話法を自家薬籠中のものにしたのかもしれません。第8番は個人的に最高傑作だと思います。この曲は「ファシズムと戦争の犠牲者の想い出に」献呈されていますが、彼の象徴的な技法である自らのイニシャルの音化「D-S(Es)-C-H」、さらに自作からの引用(例えば3楽章に有名なチェロ協奏曲の冒頭が出て来ます)も実施されており、実際は自らの荒廃した感情を表現した音楽であることが研究されています。それにしても2楽章アレグロ・モルトは、彼の第10交響曲を彷彿とさせる壮絶な音楽。これはクラシック・ファンのみならず、メタル系の音楽がお好きな方でも興奮させられるような魅力に満ちています。また、ボロディン四重奏団の第1ヴァイオリン、ロスティスラフ・ドゥビンスキーの悲鳴を上げるようなボウイングが筆舌に尽くしがたいほど素晴らしく、ぜひ聴いて頂きたいと思います。ところでショスタコーヴィチは、晩年に近づくほどその音楽は枯れていきます。第13番なんて、壮年期のせわしない、諧謔的で力こぶの入った音楽とは真逆で、静かに、諦念にも似た雰囲気の中、まるで人がしゃべるような旋律が刻まれていきます。それにしてもたった1楽章の短い中、彼が伝えようとしているメッセージは何だったのか?聴き手は困惑せざるを得ません。とにかくもうこれは希望も何もない墓場の音楽。繰り返されるピッツィカート、不協和音、金切り声のような高音、終始音楽を支配するヴィオラ。もう音楽の核しか残っていません。ウェーベルンに比べれば、はるかに音楽的・伝統的な形態を残しているというのに、あの点描の世界と同じくらい表現主義に偏っています。こうした音楽をボロディン四重奏団の冷徹さに徹した演奏で聴くことにより、私たちは異世界に連れていかれるような錯覚に襲われます。まことに凄い音楽、演奏! 【ボロディンSQ ショスタコーヴィチ 弦楽四重奏曲集】Disc 01Disc 02Disc 03Disc 04演奏:ボロディン弦楽四重奏団 ちなみにボロディン四重奏団は、第2黄金期、すなわち名手・ミハイル・コペリマンが第1ヴァイオリンを務める1980年代に全15曲の録音を完成させています。これは上記、ドゥビンスキー時代の13曲録音に残り2曲を足したわけではなく、ショスタコーヴィチの1975年逝去を受けて、改めて全集という形で15曲を再録音したものです。自国の大作曲家に対する敬意を払いながら、当時の最新の研究を以て過度な劇性は排し、普遍性・客観性に立脚して演奏されています。余談ですが、私の少年時代、FMでこの第2黄金期世代による15曲の全曲演奏会(クィーン・エリザベスホール)が頻繁に放送されていて、ずいぶんと衝撃を受けたものです。「何だ?この音楽は!」という驚き。そして、それをいとも簡単に弾きこなす猛者たちへの畏敬の気持ち。私のショスタコーヴィチ熱は、実はこの放送で芽生えたと言って良いです。それに比べるとこの録音は、ライブ演奏時の生々しい熱狂や、ドゥビンスキー時代の氷のような非情さからは遠く、ずっと落ち着いた大人の音楽と評価できます。それでも、ここぞという時のドラマティックな表現力は圧倒的で、かつショスタコーヴィチの使途たる本場感は他を引き離す貫録を有し、まさに20世紀最高の弦楽四重奏曲の完璧な演奏として、今なお最右翼に位置する出来栄えだと思います。出来れば皆さんには、最新録音を含めて3種類のボロディン盤を聴き比べて頂きたいものです。 )でフラット6個がすべて解除されてしまえば、第1番の調性であるハ長調の、幼少の頃のような純粋で平和な世界が楽譜を見ただけで広がるし、6つのフラットたちがいかに悪さをしていたかが浮き彫りになります。(↓第1楽章第2主題 53小節~) もう一度だけ、6つのフラットが第6楽章練習番号72でキャンセルされますが、72=6×12で「12音技法への恨み~」ってのはコジつけすぎ?でも12音音楽もハ長調みたいに調号ナシだし。そもそも弦楽四重奏曲第8番以降は順番に2曲ずつ平行調のペアになっていますよね。8番と9番(ハ短調と変ホ長調)がフラット3つ、10番と11番(変イ長調とヘ短調)がフラット4つ、12番と13番(変ニ長調と変ロ短調)がフラット5つときたら、その流れで次の14番と15番にはどちらもフラット6つ(変ト長調と変ホ短調)が来るだろうと考えるのが普通です。ところが14番では敢えてそれを避けてわざわざ変ト長調の異名同音調の嬰ヘ長調(「シャープ」6個)に設定したという事実からは、人間味のある14番でなく、まさに15番においてフラット6個を初登場させようとする意図が強く感じられる。。。要するに15番での「計画的な犯行」を効果的に成し遂げるには14番の時点ではまだサタン666/666を招いてしまうワケにはいかなかった?ついでながら四重奏曲1~14番で調号がフラット6個になるのは第2番の第3楽章(秀逸な変ホ短調の悪魔的ワルツ!)と第6番第1楽章の途中だけ。それ以降は15番まで待たねばならない。 オマケとして13番の終結部を想起させる第2楽章のpppからfffへの6段跳びクレッシェンドとか、ここにも6が。 さらにこの部分、録音テープの逆回転再生音そっくりに聞こえる12音ではまるで当然のごとくSDHC(あのDSCHの並べ替え。SDカードかっ?)が隣り合っているから、やっぱり何かの暗号かも。こわい(実際の音はオクターブ上) よく言われるのはショスタコーヴィチの四重奏曲は番号が進み調号の変化記号が増えるにつれ頭がおかしくなって最後の15番はその頂点という印象。11番~14番の4曲は初演者であるベートーヴェン四重奏団の各メンバーに捧げられたけど、15番は誰にも献呈されていない。つまり自分自身へのレクイエム。。↑最後の四重奏曲の最後の楽章である第6楽章「エピローグ」冒頭。これ絶対、強制収容所の有刺鉄線フェンスの絵。 ↑ 第6楽章60~66小節(上記練習番号72)。多足類がフェンスを這っているようでゾゾっ エンディングは14番と同様、morendo(モレンド)...死に絶えるように。。。  。。。こんな具合に肝心の音楽を聴く前から偏執狂的悪魔的音楽というイメージができあがります。 だからまた聴きたくなるんです。 ↑ モスクワ・ノヴォデヴィチ墓地にあるショスタコーヴィチの墓。DSCH音型が見えます。 ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲全集が現代音楽ストアでいつでもお買い得。当日お急ぎ便対象商品は、当日お届け可能です。アマゾン配送商品は、通常配送無料(一部除く)。 だとすると、ほぼ全曲にわたって居座る調号のフラットは上下二段の666/666ということになる~。サタンは2人いる?ちなみに6からは逃げられないとばかりに練習番号「6」(=6×1番? ショスタコーヴィチ(通称タコ)の交響曲第15番は13番,14番に比べたら親しみのある音楽ですよね。 楽章数が6でフラット6個って果たして偶然?何かもう一つ6があればサタンの「666」ですね。。  そういえば15番だから1+5= それに、ところどころ結構目立つ↑ 最も特徴的なのは第1楽章176-177小節、第2主題から導かれるヴィオラの長6度三回繰り返し。臨時記号の3つのフラットが、もともと「6」に形が似ていることもあり6度音程の目印としての6-6-6に見えなくもない。。もしかしてこの箇所は「フラットは6と読む」という暗号鍵? BÅ—ǂ̂©‚½‚¿‚ŃAƒNƒZƒX‚µ‚Ä‚¢‚½‚¾‚­‚½‚߂ɁA‚¨Žg‚¢‚̃uƒ‰ƒEƒU‚ªƒNƒbƒL[‚ðŽó‚¯“ü‚ê‚Ä‚¢‚邱‚Æ‚ð‚²Šm”F‚­‚¾‚³‚¢B ‚µ‚½ƒ`ƒFƒR‚̃vƒ‹ƒ[ƒjƒ…iƒsƒ‹ƒ[ƒ“jog‚̃Gƒ~ƒ‹Eƒtƒ‰ƒ“ƒeƒBƒVƒFƒNEƒuƒŠƒAƒ“i@ƒƒUƒ€ƒ“ƒf‚̃ƒ“ƒo[‚́A–S‚«ƒZƒ‹ƒWƒ…Eƒ`ƒFƒŠƒrƒ_ƒbƒP‚©‚ç’¼ÚŒO“©‚ðŽó‚¯A‰¹Šy‚ÉŒü‚©‚¤Žp¨‚ɂ‚¢‚đ傫‚ȉe‹¿‚ð—^‚¦‚ç‚ꂽB@ ショスタコーヴィチ(通称タコ)の交響曲第15番は13番,14番に比べたら親しみのある音楽ですよね。それに対し、弦楽四重奏曲のほうの15番はまだまだ「恐怖の暗黒ゲテモノ病気音楽」としての評判が高すぎるように思います。全楽章変ホ短調で、すべてアダージョ(四分音符=80。

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